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ファンマーケティング成功事例5選|共感が売上を伸ばす最新戦略

いま、“ファンがブランドを育てる時代”に

現代では、どれだけ広告を打っても、共感を得られないブランドは選ばれにくくなっています。SNSが生活の一部となったことで、消費者は単なる購入者ではなく、自らの価値観を発信する“語り手”となりました。好きなブランドの魅力を自分の言葉で共有し、その輪を広げていく——そんな“ファンの力”が、企業の成長を左右する時代です。

こうした流れの中で注目されているのが「ファンマーケティング」です。従来の広告依存型マーケティングとは異なり、ファンの共感や信頼を起点にブランド価値を高めるこの戦略は、国内外で成果を上げています。

本記事では、代表的なファンマーケティングの成功事例と、中小企業でも取り入れやすい実践ポイントを解説します。

ファンマーケティングとは?成功事例を読む前に押さえたい基本

ファンマーケティングとは、「ファンを中心に共感とロイヤルティを育てるマーケティング手法」です。ファンマーケティングの特徴は、「一時的な売上」ではなく、「長期的な関係性構築」を目的としている点にあります。企業が広告で一方的にメッセージを発信するのではなく、ファンと共にブランドをつくりあげていく——そんな双方向の関係性を前提としています。

従来のマーケティングが「購入者を増やす」ことに注力していたのに対し、ファンマーケティングは「共感者を増やす」ことを目指します。成功事例を見る際には、「企業がどのようにファン体験を設計したか」を軸に注目すると、その本質が見えてきます。

国内外のファンマーケティング成功事例

それでは、ファンマーケティングを実践し、成功している事例を紹介します。

1.スターバックス

ファンマーケティング事例1

スターバックスは、ファンマーケティングの代名詞的存在です。同社は単にコーヒーを売るだけではなく、「第三の居場所(サードプレイス)」という体験を顧客に提供するというアイデアがあります。それに伴い、店舗デザイン、スタッフのホスピタリティなど、すべてが“共感体験”として設計されています。

さらに数年前から、SNSではユーザーが自発的に新作のドリンクの写真などを投稿・共有する文化が定着しています。結果的に、広告費をかけずにブランド価値を拡散する仕組みを実現しています。

2.無印良品

ファンマーケティング事例2

無印良品は、公式サイト内のコンテンツ「IDEAPARK」やSNSを通じて、ユーザーの声を商品開発に反映しています。その姿勢は、日本でインターネットが普及し始めた頃、WEBサイト「ものづくりコミュニティ」が立ち上げられた2000年頃から続いています。このサイトからは、「持ち運べるあかり」や「体にフィットするソファ」など、現在でも多くのファンに愛されるヒット商品が生まれています。

「生活者目線」を徹底する同社の姿勢は、顧客に「自分たちの意見が反映されている」という共感と愛着を生み、ロイヤルティの源泉となっています。

ファンが参加できる設計は、ブランドの持続的成長に不可欠な「共創」文化を築いている好例です。

3. ナイキ

ファンマーケティング事例3

スポーツブランドのナイキは、単なるウェアやシューズを販売するブランドに留まらず、挑戦や自己表現の象徴として世界中にファンを持ちます。

同社は同社のファンだけでなく、多くのスポーツ愛好家やスポーツ初心者向けのアプリをリリースし、ブランド体験を日常の中で強化しています。例えば、ランナー向けのアプリ「Nike Run Club」では、ユーザーは走行記録を共有し、互いに励まし合うことで、ランナー同士のつながりを支援しています。また、「Nike Training Club」というアプリでは、180種類を超えるエクササイズの中からユーザーにあったものを提案してくれ、自宅で手軽にパーソナルトレーニングを体験できます。

ナイキが重視しているのは、「ブランドストーリーを通して、消費者と深くつながり、挑戦・自己表現したい時=ナイキの製品を手に取る」という哲学です。これが結果として売上とブランド忠誠度を高める原動力となっています。

4.ルンバ(iRobot)

ファンマーケティング事例4

ロボット掃除機の代表的なブランド「ルンバ」は、ユーザーのSNS投稿によってファン文化を築いたブランドです。

ルンバは、「ペットとルンバの微笑ましい日常(犬や猫、亀などのペットがルンバに乗ったり遊んだりしている様子)」をはじめとしたファンによる自然な発信が口コミを広げ、製品の機能性以上に「愛着ある存在」として認識されるようになりました。実際、アイロボットジャパンは、ペットオーナーの家は抜け毛などに悩まされているため、ルンバのコアターゲットとなる可能性を認識しており、2018年にはペットオーナーを対象としたルンバの体験会を実施しています。

企業が仕掛けるのではなく、ファンの感情に委ねたストーリーテリングを活かし、イベントにつなげたことが成功の鍵でした。

5.鎌倉紅谷

ファンマーケティング事例5

鎌倉紅谷は「クルミッ子」などの商品で知られる、鎌倉の老舗菓子店です。同社は2018年、クルミッ子のパッケージに描かれているリスがプリントされたマスキングテープを発売しました。実はこのマスキングテープ自体はもともと存在していましたが、商品ではなく、商品を入れる袋の封印用でした。

ある日、3代目社長の有井氏がSNSで「これをマステにしたら買う人はいますか?」と聞いたところ、よい反応がかえってきたことをきっかけに商品化。グッズの需要が高いとわかったことから、現在ではエコバッグやブックマークといったグッズを販売しています。それ以外にも、「コーヒーやお酒と合う」というファンの声が反映されたクルミッ子カフェを運営したり、社長自らSNSでファンと交流するなど、ファンを重視した活動を続けています。

中小企業がファンマーケティングを取り入れる際のポイント

大企業のように大規模なキャンペーンでなくても、むしろ中小企業ならではの“人の温かみ”を活かしたファンマーケティングが可能です。


たとえば以下のような取り組みから始めてみましょう。

・SNSで顧客の声を紹介する投稿を行う:実際の利用者の言葉は、最も信頼される広告です。

・購入者限定イベントやオンラインコミュニティを設ける:顧客同士の交流が、ブランドへの一体感を生みます。

・スタッフの想いや制作裏話を発信する:「人が見えるブランド」は、共感を呼びやすくなります。


重要なのは、「自社らしさ」を一貫して伝えることです。背伸びをせず、誠実な発信を続けることが、ファンとの信頼を育てる最短ルートです。

ファンマーケティングは、単なるマーケティング手法ではありません。それは、企業がどれだけ顧客に真摯に向き合い、どんな価値観で社会と関わっているかを示す“姿勢”そのものです。

短期的な売上アップよりも、共感を起点にした長期的な関係づくり。ファンが語り、共感の輪が広がることで、ブランドは自ら成長していきます。

いま求められているのは、「ファンをどう増やすか」ではなく、「ファンとどう一緒に歩むか」。その答えが、これからの企業の競争力を決めていくでしょう。

トレンド・プロでは、マンガを起点として企業のファンマーケティングをご支援しています。マンガのようなビジュアルコンテンツを活用することで、ユニークなコンテンツになることはもちろんのこと、より感情に訴える形で伝えることができるようになり、顧客のファン化が期待できます。

もしご興味がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ!

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