なぜ企業向け研修コンテンツにマンガを選んだのか? 取適法を現場に浸透させる新しいアプローチ

弁護士ドットコム株式会社

今回お話しを伺うのは、弁護士ドットコム株式会社様。企業向け研修サービスや、法律相談ポータルサイトを運営されています。2026年1月から施行される中小受託取引適正化法についての研修ツールに、マンガ動画・マンガ冊子を取り入れていただきました。マンガ動画は約15分、マンガ冊子は16ページ(うちマンガ6ページ)を制作し、マンガ冊子の素材を使用して、マンガ動画を作成しています。研修ツールにマンガを導入していただいた狙いや、反響を詳しくお聞きしました。

  今回、中小受託取引適正化法(旧下請法/以下、取適法で表記)についての企業向け研修コンテンツにマンガ動画・マンガ冊子を取り入れていただきましたが、マンガを導入される前の課題はどのようなものだったのでしょうか? 

今回取適法の施行が2026年1月1日となり、法改正に間に合わせるためのコンテンツとしてマンガ動画・マンガ冊子を選択しました。研修コンテンツとしては、実写ドラマの制作もしているのですが、制作に時間がかかるドラマでは施行に間に合わず、マンガ動画も制作することになりました。

改正内容については公正取引委員会からも発信されていますが、ただ「読んでおいてね」とHPを共有しただけでは現場への浸透が困難なうえ、下請法以来の長年の商習慣も根強く残っています。現場での判断に大きな壁がある、とお取引先の企業様もかなり危機感を持っていらっしゃいました。

  課題解決のためにマンガを選択したきっかけは何でしょうか?

マンガの強みは視覚的に理解できるところだと思います。現場で起こってしまうグレーゾーンの判断や当事者の心理描写がリアルに表現できますよね。「これは違反になるな」という気づきを読み手側が直感的に得て、難しい法律改正について自分事としてとらえるための教材としては最適であると考えました。

また、コンプライアンスやハラスメントなどは工場をはじめとする現場の方にこそ伝えたい重要なトピックですが、取引先によっては個人PCをお持ちでなかったり、学習機会が少ないという方も多い状況です。冊子で配布できるマンガを活用すればそういった運用の壁を突破できますし、受講者に向けてアプローチしやすいコンテンツなのではないでしょうか。

 

実写ドラマとマンガの目的の住み分けとしてはどのように行われているのでしょうか?

明確に「これはドラマ、これはマンガ」という形にはしていません。ですが今後もこのような大きな法改正があったときには、現場への浸透を進めるためにもドラマと並行してマンガをつくりたいですね。

動画はエンタメ性がありストーリー調のコンテンツです。動画ならではの良さはもちろんありますが、マンガであればよりコンパクトな受講時間で理解できますよね。今回のマンガも15分程度で学べるように作ることを目指しました。「これを読んでおいて」とできる点はマンガの大きなメリットです。

 

マンガ活用で実現したかったことや、ターゲット層、こだわったポイントは何でしょうか?読者に求める態度変容などもございましたらお聞かせください。

マンガは弁護士による監修のもと、法的リスクについて現場で迷う場面に絞って取り扱っています。発注、支払、返品、価格交渉という4つの実務シーン別にケーススタディを用意しました。まずはマンガで興味をひいたあと、弁護士監修のポイント解説をいれることで理解を深める、という構成にこだわっています。

取適法が関わらない企業はほとんどありませんのでターゲットはほぼすべての人になりますが、中でもメインターゲットとなってくるのが購買・調達・物流・営業の方々です。関係者の皆さんが、法律を一つひとつ学ばなくても判断できる軸をつくっていただけることが目標でした。

トレンド・プロを選んだ理由は「マンガ制作におけるクオリティと安心感」

トレンド・プロを選ばれた決め手は何でしょうか?

取適法という厳密さが求められるテーマでしたから、どの会社でもいいというわけではありませんでした。トレンド・プロさんはビジネスマンガ領域での豊富な実績やノウハウをお持ちで、実務に即したリアリティのあるストーリーが作れる体制が整っているということは実感としてありました。

ビジネスパーソンが読むこと、そして難しい内容でもストーリー性を保ちつつ正確にマンガにできる専門性・クオリティを考慮した結果、トレンド・プロさんを選びました。会社全体としてチームで動いてくれる心強さ、安心感も決め手ですね。

マンガの制作過程はいかがでしたでしょうか?

法律改正における適用範囲の拡大、価格協議の義務といった専門的な要点ももれなく盛り込んでいただきました。現場になじみのある「こういう人いるよね」というリアリティのあるキャラ設定、実際の業務で起きそうなやってしまいがちな行動の描写など、ストーリー設定もよかったですね。

ビジネスシーンを普段から描いているだけあって細かいニュアンスも反映いただき、ノウハウがしっかり蓄積されているのだと感じました。営業担当さんやクリエイティブメンバーとも気軽にやりとりできる雰囲気で、設計段階でも色々相談することができ、都度柔軟に対応いただけました。

マンガの反響はいかがでしたか?

販売は昨年12月だったのですが、サンプルの状態で取引先に見せたところ大きな反響がありました。世の中の学習コンテンツは文字ばかりですので、「これなら圧倒的にわかりやすい」と。様々な取引先から「マンガコンテンツであれば社内研修の運用負荷が下がりそう」という声もいただいています。

また、営業活動においても取適法マンガを活用することで、商談の機会創出につながっていると感じます。基本的にはオウンドメディアやメルマガなどを活用し既存顧客に向けた活動をしているのですが、メルマガには今回のマンガの表紙を活用しています。そのためにも目を引くクリエイティブをご準備いただきました。

ー今後のマンガ活用についてはどのようにお考えでしょうか?

ビジネスに影響を与える法律改正は毎年のようにあるので、今後も内容周知のためのツールとしてマンガを使用したいです。また、今回の施策によってハラスメントやコンプライアンスなどの研修におけるマンガのニーズは高まっていると実感しました。トレンド・プロさんにもご協力いただいて、最新のテーマをマンガの形で提供していきたいですね。

弁護士ドットコム株式会社

弁護士ドットコム株式会社は、「専門家をもっと身近に」という理念のもと、日本最大級の法律相談ポータルサイトや電子契約サービスを展開しています。企業向け研修サービス「BUSINESS LAWYERS COMPLIANCE」では、本プロジェクトの「取適法」教材をはじめ、複雑な法令を現場目線で分かりやすく解説するコンテンツを制作・提供し、企業のコンプライアンス推進を支援しています。

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