マンガ冊子で若年層に正しい理解を!研究施設の取り組みを紹介

~複数のメディア掲載も~

北海道幌延町

今回お話を伺うのは、北海道幌延町様。幌延町にある、幌延深地層研究センターについて、小学生を中心とした若年層への認知拡大・理解促進のために、フルカラーのマンガ冊子を制作しました。
幌延深地層研究センターは、原子力発電に伴い発生する放射性廃棄物の地層処分について、放射性廃棄物を持ち込むことや使用することなく研究している施設ですが、持ち込んで使用しているのではないか、また研究施設が最終処分場になるのではないかなどの間違った認識を持っている方も多いのが現状です。そういった認識を払拭し、正しい理解を促すために、マンガを活用しました。


マンガ冊子は、幌延町全戸に配布されたほか、幌延深地層研究センターゆめ地創館内・北海道内の施設にも配架されています。トレンド・プロでは、マンガ制作を行うだけでなく、プレスリリースの作成、メディアへのアプローチも代行しました。本取り組みは北海道新聞・原子力産業新聞等複数のメディアにも取り上げられています。

-マンガを導入される前の課題はどのようなものだったのでしょうか?

国内・道内規模で考えたときに、幌延深地層研究センターでの研究について正しい理解が浸透していないことが課題でした。
日本原子力研究開発機構は長年にわたり研究内容に関する周知活動をしているため、幌延町や周辺地域では正しい理解が進んでいます。その一方で、町外の方とお話すると「幌延には高レベル放射性廃棄物がある」「幌延は核がある町」という実際とかけ離れたイメージを持たれていることもあります。

そのため、若い世代を主なターゲットに正しい理解を促す目的でマンガをつくろうと企画しました。

-動画などのその他コンテンツではなく、マンガを選択したきっかけは何でしょうか?

動画などのコンテンツは、自分から興味を持って調べていけばいろいろなものに出会えますが、逆を言えば興味がないと出会えないコンテンツでもあります。マンガであれば、     積極的に読もうという意思があまりなくても直接配布することで気軽に読んでもらえたり、「そういえばもらっていたな」と後で読むきっかけが訪れるのではないかと考えました。手元に長く残るからこそ、自分のペースで読み返せるという点もマンガの良さであると思います。

また、コロナ禍でゆめ地創館に来館することが難しい時期があり、なんとか幌延深地層研究センターに興味を持ち、理解してもらうためのコンテンツを作りたいと考えた、というのもマンガを選択した理由のひとつです。

-マンガ活用で実現したかったことや、ターゲット層、こだわったポイントは何でしょうか?

次世代の子どもたちが研究施設について正しい理解を得て、その子たちが成長したとき、自分の子どもや周りの人たちに幌延深地層研究センターのことを正しく伝えられるようになってほしいという狙いがあります。

こだわったポイントとしては、地元キャラクターの出演です。子どもたちが見たことのあるキャラクターを出すことで、マンガに親近感を持ってもらいたいと考えました。さらに、町外・道外の方に向けてまちの観光PRもあわせてできればと思い、近隣の観光施設や名物(合鴨料理やトナカイの角のアクセサリー等)も登場させました。

-マンガ制作会社の中でトレンド・プロを選ばれた決め手は何でしょうか?

自治体・官公庁関連の広報マンガ制作の実績が多いことが決め手になりました。

-マンガの制作過程はいかがでしたでしょうか?

マンガ制作に関してはどのように進めていくのか全くイメージがつかなったのですが、何度も打合せを重ね、関係者のイメージをすり合わせた上で工程表を作っていただき、それに沿って進めればよかったのでわかりやすかったです。

-マンガの反響はいかがでしたか?

マンガ冊子を3000部作成し、そのうちの約1200部を幌延町内全戸に配布しました。そのほか、ゆめ地創館はもちろん、幌延町や北海道内の公共施設にも配りました。同封したアンケートの回答では、概ね一番良いという評価をされています。

また、ゆめ地創館で配布したマンガを読まれた方からは、「すごくいいですね」「わかりやすいですね」という感想も直接頂くことができました。

-今後のマンガ活用についてはどのようにお考えでしょうか?

既存マンガの増刷のほかに、続編も作れたらおもしろそうですね。また、出来上がったマンガに声優さんの音声をつけて、マンガ動画にしたら面白そうですね。また、そのようなコンテンツが制作できるのであれば、活用の幅を広げてYouTubeなどで公開することで、より多くの方々の目に触れる機会が増えるのかなと思います。

北海道幌延町

幌延町は北海道の北部、宗谷管内の南西部に位置し、北緯45度線上にある町です。
幌延とは、アイヌ語の「ポロ」「ヌプ」が転化したもので『大平原』を意味し、広大な原野と山林を有しています。特にサロベツ原野は広大で、利尻礼文サロベツ国立公園の入口でもあり、その公園は山岳、海岸、湿原を含む我が国有数の自然公園です。幌延町には、トナカイを観光資源にした日本唯一の「幌延町トナカイ観光牧場」があり、トナカイを間近で見ることができます。また、トナカイ観光牧場に隣接するノースガーデンでは、冷涼な気候を生かし、幻の花「青いケシ」を栽培しています。澄んだ湖水のように美しく、見る人の心を惹きつけるその花は毎年6月中旬頃に開花します

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