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“ファンづくり”は採用にも効く?ファンマーケティングの社内活用術

1.  ファンマーケティングは「社内」にも効く時代へ

いま、マーケティング領域で“ファンづくり”という概念はすっかり定着しつつあります。

「どうやって顧客にブランドを好きになってもらうか」「どうすれば自発的に語ってもらえるか」。多くの企業がこれらの課題に頭を悩ませ、顧客のファン化に注力しています。

しかし、ここで一つ見落とされがちな視点があります。それは、「ブランドの最初のファンになるべきは、実は社内の社員である」ということです。

ブランドの理念を理解し、その価値に心から共感している社員が多い企業は、顧客接点の質が高まり、強いブランド体験を提供できます。その結果、採用活動でも説得力のある語り手が増えるため、応募者の共感がスムーズに形成できます。教育・定着にも良い影響が出るため、組織としての長期的な強さにつながります。

この記事では、ファンマーケティングの考え方を社内に応用する方法を整理し、採用・育成にどう波及するのかを体系的に解説します。

2. そもそもファンマーケティングとは何か

ファンマーケティングは主に次の4つで構成されます。

  • 共感

  • 物語

  • 体験

  • 価値観のシェア

単なる製品・サービスの優位性ではなく、企業の背景や想い、価値観に「好き」が生まれたとき、顧客はブランドを自発的に支援し、応援するための行動を起こします。従来のように企業が広告で一方的にメッセージを発信するのではなく、顧客自身が語り手となり、ブランド価値を伝えていく構図が重要です。

そして、この考え方は顧客に限ったものではありません。社内のメンバーにも、同じ原理が働きます。

社員自身がブランドの価値観に共感し、企業のストーリーを自分の言葉で語れるようになれば、その社員はブランドのファンとなり、採用活動や顧客接点で強い影響力を持つ存在になります

3. なぜ、「社員に最初のファンになってもらうこと」が重要なのか

ファンづくり=ファンマーケティングは採用にも効く!

ここでは、社員にブランドの最初のファンになってもらうことの重要性を4つのポイントに分けて解説します。

3-1. ブランド体験は社員から始まる

社員は顧客や応募候補者と直接接する機会が多いため、社員自身がブランドについて語ることは対外的に大きな影響を持ちます。そんな中で、どれだけ優れた理念やブランドストーリーを掲げていても、それが社員に浸透していなければ、顧客に一貫した体験を届けることはできません。理念を理解し、価値観を体現する社員が多いほど、ブランドが強くなり、市場での競争力も高まります。

3-2. 採用力が高まる

近年のZ世代は「中の人がどんな想いでいるのか」を非常に重視します。そのため、会社説明会でもSNSでも、リアルな社員の語りが最も説得力を持つのです。社員が企業のファンであれば、その熱量は応募者に自然と伝わり、応募者の質の向上にもつながります。逆に、社内に共感が欠けた状態で外側だけを取り繕っても、応募者にはすぐに見抜かれてしまいます。

3-3. 定着率・教育の質が上がる

理念に共感して入社した社員は行動方針のズレが起きにくく、自律的に動けます。組織の価値観と自身の価値観にズレがないため、早期離職も減り、育成コストも下がります。

4. ファン思考を採用に応用する方法

ファンづくり=ファンマーケティングは採用にも効く!

この章では、ファン思考を採用に応用するための具体的な方法を解説します。

4-1. 採用コンテンツを「共感基点」で設計する

採用コンテンツといえば、社員インタビューや社内制度・福利厚生の紹介などが挙げられます。 しかし、採用サイトで単にこれらを並べるだけでは応募者には響きません。重要なのは、「なぜその社員が取り上げられているのか」「なぜその制度があるのか」といった背景や想いを伝えることです。

理念を物語化したり、ビジュアルを活用して伝えることで、応募者は「この会社の価値観が自分と合うか」を判断しやすくなります。マンガを活用した理念紹介や創業ストーリーの可視化も相性が良い手法です。

4-2. 社員のリアルを語らせる

インタビュー記事、1日の流れ、挑戦の裏側……。語り手としての社員の存在は、最強の採用コンテンツです。

ここで大事なのは、社員に無理やりポジティブな言葉を言わせることではなく、本当に共感しているポイントを自然に語れる状態をつくること。社内ファン化の重要性が、ここにつながります。

4-3. ミスマッチを防ぐ「共感型採用プロセス」

採用時には価値観の一致を重視した対話が効果的です。

  • 理念ワーク

  • 対話型面談

  • 社員との価値観ディスカッション

こうしたプロセスを通じて、応募者がどれだけ共感できるかが可視化され、入社後のズレを最小化できます。

5. ファン思考を“教育・育成”に応用する方法

ファンマーケティングの考え方は、人材採用後の教育や人材育成にも効果を発揮します。ここでは、その具体的な例を紹介します。

5-1. 理念やミッションを“体験型”で学ぶ仕組み

座学形式の理念説明は、印象が薄れやすいもの。ワークショップやロールプレイ、実際の顧客事例の共有など、“体験”を通じて理念が腑に落ちる設計が効果的です。

5-2. 企業理念を物語で理解させる

企業理念が生まれた背景や創業者の原体験をストーリー化して伝えると、理解度も共感度も一気に高まります。ここでもマンガ化・ビジュアル化は大きな力を発揮します。

5-3. 社員自身が語り手になる文化をつくる

OJTや社内勉強会など、先輩社員が自分の言葉で理念や価値観を語る仕組みをつくると、共感が連鎖的に広がります。

語り手が育ち、語り手が増えることで、さらにファンが増えるというポジティブなサイクルが生まれます。

5-4. 定期的な振り返りが“ファン度”を上げる

行動指針に沿った取り組みを共有し合う場や、価値観体現を称賛する仕組み(表彰・社内SNSなど)は、社員のモチベーションと共感の強さを高めます。

6. 【実例】ファンマーケティング的発想で理念共有・共感を生む施策

■創業者の想いやビジョンを後世に!社員全員が共通認識を持てるツール

クライアント:株式会社リソー教育様

理念浸透にマンガ施策を活用した事例1

〈マンガ導入前の課題〉

コロナ禍で社員研修の場が限られていたこともあり、創業者の想いやビジョンをまとまった形で後世に残す手段に困っている。

〈マンガ制作内容〉

従業員への教育・理念浸透ツールとして、今ではメジャーになった完全個別指導塾を実現するまでの37年の挫折と成功の創業物語をマンガ化しました。

〈マンガの反響〉

「マンガ読んだよ」「よくできているね」など役員・社員から嬉しい反響が!

全従業員に必ず行き渡るよう、全事業部に配布するよう通達されるなど、社員全員が共通認識を持てるマンガツールとしてご活用いただいています。

7. ファンづくりを社内で成功させるためのポイント

社内ファンづくりで重要なのは、理念の「押し付け」ではなく、共感を生む体験の設計です。それぞれ以下のポイントに注意して設計・運用するとよいでしょう。

  • 理念に触れる体験をつくる

  • トップ・現場・若手が同じストーリーを語れる状態にする

  • ストーリーや理念をビジュアル化する(動画・マンガ・ピクトグラムなど)

  • 社内SNS、社内報、共有会など、継続的な仕組みで共感を育てる

共感は一度イベントを開催しただけでは育ちません。継続的なストーリー共有が不可欠です。

マンガ制作実績No.1のトレンド・プロ

ファンマーケティングの本質は、「共感」と「自発性」。そしてその起点は、顧客ではなく、まずは社内の社員です。

ファンづくりの起点は社内にあります。社員が最初のファンになれば、採用力や教育の質が向上し、組織文化が強化されます。

企業は理念の物語化やマンガなど、共感を生むツールを活用して、ファンマーケティングの発想を組織全体に広げていくことが、これからの企業成長の鍵になります。

トレンド・プロでは、マンガを起点として企業様の様々な課題の解決をご支援しています。

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