漫画制作の依頼時に注意すべきこと
絵のクオリティ、引き込まれるストーリー、魅力的な演出…。漫画制作において重要なポイントは無数にありますが、何よりも漫画制作を依頼するお客様が期待されることは、漫画活用による「効果」です。
例えば漫画広告では、どんなに漫画の内容が面白くても、販促強化やサービスへの理解向上などの結果につながらなくては意味がありません。しかし、巷には「こんな漫画じゃ期待した効果は出ない…!」と感じてしまう作品も多く見受けられます。そのような漫画には、主に以下のような特徴が挙げられます。
・漫画の内容がわかりにくく、読みにくい
・メッセージがぼやけてしまっていて、印象に残らない
せっかく費用をかけて漫画を作っても、このような効果のないものになってしまっては意味がないですよね。その原因はもちろん制作会社や漫画家の実力不足による場合もありますが、「お客様の依頼方法」によって結果に大きく差が出るケースも少なくありません。この記事では、効果のない漫画になってしまう事態を避けるためには、制作依頼時にどのような点に気を付けるとよいのかについて解説します!
漫画制作の依頼前に「完成イメージ」を固めすぎないこと
お客様の中には、漫画制作前に完成イメージをしっかり固めてご依頼してくださる方もいらっしゃいますが、それが漫画制作において悪い影響を与えてしまう場合があります。
もちろん、事前に漫画の明確な完成イメージを持っていただけていると、そのイメージを参考に、ご要望に合わせた満足度の高いものを制作できます。
一方で、完成イメージをガチガチに固めてしまっていて何も変更できないとなると、漫画のクオリティを上げることが難しくなることもあります。例えば、社内で会議を重ねてネームや構成案までしっかり作り上げてから、制作会社に依頼するというケース。一見、理想的な依頼方法に思えますが、いざ提供された構成案を制作会社が確認してみると漫画広告に最適化されておらず、プロ視点で見ると直すべき点が多い…ということも。にもかかわらず「社内会議で決定したため、変更できないんです!」となると、効果のある漫画を制作するためのアレンジができなくなってしまいます。
また、案件に代理店も関わる場合、代理店とお客様との間で完成イメージを固めてしまい、そこでFIXしてしまったために変更できないというケースもあります。
最適化のための余地・余白を設けることで、プロ視点からの調整を行うことができ、よりクオリティの高い漫画にすることが可能となります。制作前に完成イメージをがっちり固めて「ここから変更はできません」という事態は避けましょう。
漫画制作時に情報を詰め込もうとし過ぎないこと
題材にする内容が専門的な場合や、商品・サービスについて訴求したい点が多い場合などは、つい「あれもこれも…」と情報を詰め込みたくなりますよね。しかし、漫画は1ページに入れられる情報量・文字数に限りがあり、一定量を超えると漫画のクオリティがガクッと落ちてしまいます。情報がぎっちり詰まった文字だらけの漫画は面白くないですし、なかなか読む気も起きないですよね。
また、情報量が多すぎると、本当に伝えたいメッセージがぼやけてしまいがちです。読者が一度に受け取れる情報量には限りがあるため、あれもこれも…と伝えようとすると、読者は何を伝えたいのかが分からなくなってしまうのです。そうなることを防ぐためにも、伝えたい情報に優先順位を付け、メッセージをなるべく絞って極力シンプルにすることが重要です。
ちなみにトレンド・プロでは、お客様から頂いた情報を「漫画に入れるべき内容」と「入れるべきでない内容(または漫画以外の解説ページ等で伝えるべき内容)」に整理し、最適な情報量をご提案することも可能です。ですから、どうしても情報量を削ることができず迷ってしまった場合でも、まずは「あれも入れたい!これも入れたい!」と全ての情報を共有いただいてOKです!
このように、漫画制作を依頼する際の事前イメージには、漫画用に「最適化」させるための余白・柔軟性を持たせることをオススメします。最適化とは、お客様のメッセージを読者により効果的に伝えるためのアレンジであり、漫画制作において無くてはならない重要な工程です。
お客様のオーダーをそのまま忠実に漫画に反映させようとするあまり、クオリティが犠牲になり、漫画活用が結果的に失敗に終わってしまっては本末転倒です。漫画制作のプロによる提案やアレンジの余地を残し、お互いの意見を作品に反映させることが、漫画活用の「結果」につながる大きなポイントになります。