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リモートワーク時代の企業理念浸透:オンライン環境でも想いは伝わるか?

リモートワークが一時的な働き方ではなく、日常に組み込まれるようになりました。私たちは働く場所や時間の自由度を手に入れる一方で、オフィスに集まっていた頃には自然に感じられた「組織としての一体感」が薄れやすくなっています。特に、多くの企業が抱える悩みの一つが「企業理念浸透」です。


企業理念とは、組織の存在意義や価値観、行動指針を示す軸のようなものです。かつては朝礼や会議、ちょっとした雑談などを通じて、社員の間に自然に理念が共有されていました。しかし、オンライン化によってその接点が減少し、企業理念が「掲げるだけの言葉」になってしまうリスクが高まっています。


それでは、リモート時代において理念はどうすれば伝わり、そして社員の行動に結びつくのでしょうか。


本記事では、オンライン環境での企業理念浸透の課題と、その突破口となるアプローチ、そして実際の事例を紹介します。


リモートワークで起こる「理念浸透の壁」

リモートワークは時間や場所の制約を減らし、働きやすさを向上させる働き方です。しかし同時に、企業理念浸透においては以下のような壁を生み出します。


◾️非対面・非同期の環境が生む課題


SlackやTeamsなどのチャットツール、オンライン会議は便利ですが、対面時のような雑談や偶発的な会話は減少してしまいます。結果として、企業理念や価値観が自然に共有される機会は失われがちです。


◾️新入社員・若手ほど影響が大きい


入社直後の社員や若手は、まだ組織文化や「会社の空気」を十分に理解していません。リモートワークではオフィスで先輩の背中を見ながら学ぶことが難しいため、価値観のズレや孤立感につながる危険性があります。


◾️見えにくい行動規範


リモート環境では、理念が具体的にどのような行動につながるのかが目に見えづらくなります。企業理念はあっても「それを日々の仕事でどう活かすのか」が曖昧なままだと、行動への落とし込みは進みません。


オンライン環境でも企業理念を浸透させるための3つのアプローチ

ここからは、オンラインでのコミュニケーションが主流の環境下において、企業理念を浸透させるための手法を3つ紹介します。


1) 言語化の徹底と繰り返しの発信


企業理念は抽象的であればあるほど、解釈が人によってバラバラになります。ミッション・ビジョン・バリューを、誰が読んでも同じイメージが浮かぶレベルまで具体的に言語化し、繰り返し伝えることが重要です。


主な方法として、

  • 社内報や社内ブログで理念の事例を紹介
  • 動画で経営者が語る理念ストーリーを配信
  • オンライン会議でスローガンを繰り返し共有

など、複数チャネルを活用して、社員に繰り返して届ける仕組みが効果的です。


2) 理念を「体験」できる場の創出


企業理念は聞くだけでは浸透しません。実際に「体験」することで、社員は「腹落ちした」と感じます。オンラインでも、例えば以下のような取り組みが可能です。

  • 月に一度、社員同士がバリューを体現したエピソードを共有するミーティング
  • 理念をテーマにしたオンラインワークショップやディスカッション
  • 社員表彰を理念に沿って行うバーチャル授賞式

こうした体験を通じて、理念は「知識」から「行動の基準」へと変わっていきます。


3) 感情に訴えるコミュニケーション


リモート環境では、文字や音声だけでは熱量や情熱が伝わりづらいという難点があります。そこで有効なのが、ストーリー・映像・イラスト・マンガなど、感情を動かすコンテンツです。


例えば、理念が生まれた背景や創業者のエピソードをマンガ化する、社員が理念を実践して成果を上げた事例をドキュメンタリー風に編集するなど、「共感」を軸にした発信が効果を発揮します。


事例紹介:理念浸透を実現したリモート時代の工夫

実際に、オンライン環境で企業理念浸透を実施している企業の例を紹介しています。


株式会社SiM24



同社はパナソニック株式会社の社内ベンチャー制度を利用して設立された企業であり、創業時から完全在宅勤務制度を導入していることが特徴です。


同社は、オンライン環境でも、社員同士が綿密なコミュニケーションが取れるよう工夫しています。その例が「シスター制度」「5人組制度」です。シスター制度は新入社員に1年間、1人のアドバイザー役の先輩社員が付き、疑問点や悩みなどを相談できる制度です。5人組制度は、専門分野ごとの5人チームで技術面の疑問やトラブルを互いにフォローする制度です。


これらは、オンライン環境でも社員を孤立させず、コミュニケーションを通じて理念や価値観を自然に共有する仕組みとして有効なものといえます。


株式会社ウェルカム



「DEAN&DELUCA」を運営する株式会社ウェルカムは、スマートフォンアプリを活用したコミュニケーションを通じて、グループ全体の理念や行動指針、経営層の想いを従業員に届けるなどの活動を行っています。


また、コロナ禍では従業員の帰属意識を高めるため、代表から「ウェルカムというグループにいる理由」「ウェルカムの存在意義」などのメッセージを発信。従業員の間でも、おうち時間の過ごし方をリレー形式で投稿するなどして、コミュニケーションを図ったそうです。


このように、経営層からのメッセージを気軽に・繰り返し・社員の隙間時間に届けられる手法は、理念浸透のための施策にも適しています。


株式会社リソー教育



個別指導塾TOMASなどを運営するリソー教育グループは、コロナ禍で社員研修の場が限られていたこともあり、創業者の想いやビジョンをまとまった形で後世に残す手段を模索していました。

そこで選ばれたのが「マンガ」でした。従業員への教育・理念浸透ツールとして、今ではメジャーになった完全個別指導塾を実現するまでの37年の挫折と成功の創業物語をマンガにし、全社員へ配布を行いました。

マンガ配布後には、「マンガ読んだよ」「よくできているね」など役員・社員から嬉しい声が寄せられました。

マンガは忙しい業務の中でも短時間で読みやすく、さらに読者の心に残りやすいという特徴があり、理念浸透〜行動へと繋げる一つの手段として適しています。



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企業理念は「掲げていれば、自然に社員に伝わる」ものではなく、今や「社員に意図的に体験させる」ものへと変化しています。


オンライン環境下では、企業理念に触れる機会・考える機会・共感する機会を意識的に設計しなければ、組織全体の価値観は徐々に薄れていきます。


ひいては、リモートワークだからこそ、企業理念の再定義が求められるのです。事業環境や働き方が変化しても、組織の軸をぶらさずに進むためには、理念を「日々の行動に落とし込む仕組みづくり」が不可欠です。


ツールやコンテンツを駆使しながら、理念を単なる言葉ではなく、社員一人ひとりが自ら動きたくなる原動力へと変えていきましょう。


トレンド・プロでは、マンガを起点として企業の理念浸透をご支援しています。マンガのようなビジュアルコンテンツを活用することで、理念をより深く、より感情に訴える形で伝え、組織全体のベクトルを揃えることができます。


もしご興味がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ!


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